丹波大雨土砂災害ボランティア 4th

丹波大雨土砂災害ボランティア 4th05大雨災害発生からひと月経過したところで、応急復旧の丹波市災害ボランティアセンターから生活復興を応援する復興支援を主としたボランティアセンターへと移行された。実際、これまで自然に目に入ってくる光景だけでも、田畑や家畜など多くの場所で土砂が入り込み、多大な被害が出ている。地域産業の再建こそ、真の復興と考えられる。そうした活動に少しでもお手伝いできればと、丹波に再度出向いた。
前回同様、定刻前にセンターに到着したのだが、先週までとはかなり様子が違い、人がそれほど集まっていない。センターには掲示板にこれまでの活動人数が記載されているのだが、上記に挙げたセンターの内容が変更されたことで災害復興が収束に向かっているととらえられたのか、かなり激減していた。

丹波大雨土砂災害ボランティア 4th06実際には、農業支援する団体、家屋の復旧や泥かきする団体、特定箇所の復旧目的など、活動が細分化されて、それぞれが組織を設けて活動を始動している経緯もあるので、分散している傾向もある。
特にお手伝いを指定するわけではないため、受付時に、これまで通りの個別で依頼にこたえる活動として、ミーティングを待つこととなった。

丹波大雨土砂災害ボランティア 4th01  間もなく5人の班として振り分けられ、センターのタクシーにて丹波北部の竹田という箇所(これまでの活動場所よりも福知山より)へと移動。
前山方面同様、多くの箇所で山が土砂崩れの状態が見て取れる。約15分ほどで現場に到着。現場は一軒の民家で、これまで一か月間ほぼ毎日ボランティアが来て活動されているとのことで、かなり復旧されているように見受けられる。約一メートルの土砂が広いこのお宅の敷地を埋め尽くしていたそうで、庭先には多くの木材、石、土嚢袋が積み上げられ、屋内ではフローリングが全てはがされて床下の泥除去がなされていた。
丹波大雨土砂災害ボランティア 4th03丹波大雨土砂災害ボランティア 4th02簡単な御挨拶を済ませ、早速活動開始。御依頼主の指示のもと裏庭へ。そこには除去活動半ばの土砂が一メートルほど堆積している状況であった。作業の詳細を伺った後、すぐさま皆がスコップで泥の除去に取り掛かる。さすがにこれほど堆積した状態ではなかなか進まないため、御主人の指示のもとユンボに乗り込むこととなった。
東北での活動で、少しだけ操作内容は教えていただいたことはあったが、実際に現場で操作するのは初めて。周りの皆さんにも十分注意していただくようにお願いしたところで、小さめのユンボの乗り込み池周りからスタート。最初は思い通りには動かず往生したが、徐々に慣れてきた。慎重を期するため、どうしても働きは遅いのだがスコップの人海戦術よりも有効。少し頭が熱くなりそうなときにお昼の休憩となった。
丹波大雨土砂災害ボランティア 4th04談笑する憩いの時間。御主人のあまりに指示が的確で細部にわたり無駄がないところに興味を持ち、お伺いしたところ、学校の管理職(おそらく校長先生)とのことだと聞いて納得。この日に参加した方々は、学校関係者、医師、土木職人、電気専門家と多種多様な顔ぶれで、おのずと話は楽しくなり、各種専門分野の秘話からドクターヘリの話まで盛り上がる。
午後の部、御主人が私用でするにするとのことで、ごく自然に大きなユンボを託された。これまた少し不安がよぎったが、捜査してみると小さなユンボよりも動きに精度感があって逆に扱いやすく感じた。ひたすら堆積する土砂をかいては軽トラに流し込む作業を繰り返し、すぐに終了時間となった。

当初、産業復興活動のお手伝いを目的に出向いたわけだが、まだまだ個人民家の土砂除去はたくさんある。一方、センターへの依頼、ボランティア募集もかなり多様化してきており、これまでと今後、なるほどセンターが活動内容変更を明示した意味合いが少しわかった気がした。まだまだ収束の様相には至らぬこの状況であることには違いない。(HICO)