第二回 点訳技術講習会

平成14年10月10日(木)
2002年度点訳技術講習会 第二回 レポート

 今回、第二回目にして早くも点字を書くこととなった。
以前から、疑問であった、単純なことであるが、点字とは、御存知のように紙などに凹凸のある文字である。それを読むことに対しての観点はあったが、実際にそれを手作業によって作成するのはどのようにしていくのか。
これまで見たことのあるものとして、点字板、点字プリンター、点字タイプライターなどがある。しかし、その使い方など創造するにいたらなかった。一番明確なものとしての点字板は、板・定規・点筆からなる。
  さて、疑問となる点ではあるが、紙に対して、点筆を使って押していくのだが、どうしてそれが読むことができるのだろうか。その“どうして?”とは、“逆ではないか!”という点である。
そんな疑問を一瞬にして、今日の講習会で明確になった。
逆から書くのである。一度覚えかけの読む点字が書くとなると逆さになる。六つしかない点が逆さになるとまったく表示が変わってくる。さらに、右から左へ打つのである。これは大変なことである。
しかし、以前にも述べた通り、大変と思った時点から身につかない。間違うことなく覚えることをしなければ、本来意味のないことなのである。

 さて、実際に打つこととなった。
これがなかなか簡単には行かない。まっすぐに力を入れすぎず押すことが難しいのである。これができないと紙が透き通る程度ではあるが、破けてしまう。そうなると、その点字自体が潰れやすいものとなるばかりか、それだけではなく、点読者の指を痛める原因にもなるそうだ。

 打つほうも間違いなく打つことは楽ではない。我々のように消しゴムで消すなどと簡単にはいかないからだ。間違った場合はどうするか。それがまたひと苦労である。指で触れて分からなくなるくらいに、その凹凸をへらなどで潰すのである。 あまりかっこよくないので、数が多くなると再度やり直す。
正確さを求められるところである。ゆっくりでもいいから、間違わぬことが賢明だ。

 点字は、板の上に紙をのせ、固定し、定規(点字用)をあて、点筆により打っていく。定規は、32升2段になっている。点字板を使っての一般的な標記は30升16行打てることとなっている。標準での点字の表記は32升22行である。

 点字のルールとして、打つときに問題になるひとつとして、仮名遣いがある。
これもまた覚えておくべきところである。点字の場合、現代仮名遣いと違う点がいくつかあるので、下に記すと、
点字 墨字
拗音の表記 拗音符(④の点) 「や・ゆ・よ」の小書き
促音の表記 促音符(②の点) 「つ」の小書き
特殊音の表記 点字一覧参照 点字一覧参照
助詞の「は」の表記 「わ」と表記 「は」と表記
助詞の「へ」の表記 「え」と表記 「へ」と表記
「お」と発音する「う」列の長音 長音符(②⑤の点) 「う」と表記

(宿題)
*かかれた点字の墨字訳、さらに点訳
……前回とは違い、濁音や半濁音、拗音など様々用いられて少し戸惑う。
*文章の点訳 「あいうえおのうた」

ここにきて身に付けなければならないことが沢山ある。がんばらねば…。(つづく)