京都府南部(宇治市)大雨災害ボランティア参加

昨年の和歌山・奈良の豪雨災害も記憶に新しいのだが、九州の惨事をはじめ、全国的に大気の乱れによる集中豪雨や落雷で多くの被害が続いている。今回、8月13日、14日にかけて京都府南部を襲った豪雨災害、宇治市でのボランティアに出向いてきた。
前日にセンターへ確認の連絡を入れ、大阪から約一時間、世界遺産の観光地である宇治に午前8時過ぎに着いた。集合時間に少し時間があったので、宇治川の様子を見に行くことにした。前日にも降った豪雨の影響もあって、天ケ瀬ダムから流れ出る水量は迫力のある勢いで、濁ったうねりが突っかかった流木に激しく襲う。(昼から雨予報だというのに)心地良いほどの夏の朝空に対照的な光景であった。

宇治市総合福祉会館に集合するため、指定された最寄りの小学校に車を止めて、9時受付の列に並ぶ。団体を除く50名ほどが一つの大きな班となって、川の東側に役所が手配したバスで移動。少し歩いて町の集会所で、作業内容等のコーディネートを伺う。
この辺りの中心に流れるそれほど大きくない川が、流れ出た流木のために堰き止められて、一帯のほとんどが床上の浸水で水没したという。限られた時間の作業なので、早速一軒の民家に10名ほどで向かった。

御宅の壁に残る水の高さは一メートルほど・・・。一階部分の4つの部屋の泥掻きにかかった。
御主人の確認の元、濡れてしまった家具から必要なものを選別し、箪笥など大きな荷物を移動。その後、水に濡れた畳をすべての部屋から取り出し、柔らかくなってしまった床板をはがす。じょれんやスコップで床下に堆積する泥をバケツに移して一輪車で表通りまで運ぶ。
文字にして数行を記したが、これが簡単な作業ではない・・・のだが、ここに集まった方々は皆がみな強者ぞろい。10名ほどと人数を要してのことであったが、いとも容易く事が運んでいった。後で聞くと、東北に出向かれた方々も多く、水害復興に対する作業ノウハウと経験があるそうだ。多くの言葉を発せずとも事の流れを即座に判断し、それぞれが先読みして行動されたおかげで、午前二時間弱に程々目途が立った。
当初の予定通り、昼からの雷雨を危惧して本日の作業を終了することとなった。

200件を超える床上浸水の災害は、まだまだ多くの手助けが必要とされる。昨日の雷雨のように、泥の除去した御宅が再度浸水する被害も出てきたこともあり、天候を鑑みて予断を許さない。
ボランティア参加されておられた年配者の方は、昔と比較して経験したことのない天災が確実に増えているとのこと・・・。危機管理の想定範囲を見直していく必要性が、国や自治単位に限らず、個々に持たねばならないようになったと仰られていたのが印象的であった。

宇治市社会福祉協議会