山口県防府市豪雨災害ボランティア再度参加

 本日、豪雨災害に見舞われた山口県防府市に再度出向きました。
前回、警報が解除されることなく、ボランティア作業が中止となってしまったのが残念で、時間の調整をつけ、曇天の中を行ってまいりました。

お盆も近くなり、思うように交通機関が取れなくて苦労したが、朝一番の新幹線で、防府に8時半過ぎに到着。新大阪を出てから広島を過ぎるころまで激しい雨が降っていたが、いざ着いてみると小雨。このままの天気であれば、この時期にしては作業においては言うことなしのコンディションである。
とりあえず、ボランティアセンターで受付を済ませ、しばらく待機。災害発生後、既に二週間を過ぎていたセンターの状態は、施設及びシステム共にとてもまとまりがあるよう窺えた。各支援機関から寄せられたであろう物資(水やタオル、軍手、長靴など)が希望するボランティアに配られるほか、救護施設も前回訪れたそれとは比較にならないほどの規模で充実している。
待機する間も、多くのボランティアが続々と詰めかけ、学生の団体を含み、若者達がふざける様子もなく、真剣に取り組んでいる光景は、非常に気持ちが高ぶる。

 ようやく行先毎の振り分けとミーティングが告げられ、私の属する班は10人で民家の土砂撤去となった。どうゆうわけだか、土地勘のない私がその班のリーダーとなってしまい、多少の不安を抱えながらもマイクロバスに乗り、右田地区へと向かった。
10時ごろから午前中の作業は、剣スコやじょれんを使い、粘土や枝を含む土砂のかき出し、一輪車で幾度となく定められた場所に往復するもので、途中、皆さんの状態をみて休憩を挟みながら、とても長い二時間の作業を終えて、昼ごはんの休憩とした。
休憩の間に班の方々と話をうかがった。ほとんどの方が地元の方で、その誰もから、作業に集中する姿勢と細かい気遣いと配慮がその言動と行動から窺え、またもや人のぬくもりと思いやりを垣間見ることが出来た。毎回の事ながら、これが私にとっての大きな収穫であろう。

今回お手伝いさせていただいた佐藤さんの御宅だが、山の麓で、近くに小さな沢のような川がある、その辺りではごく普通の民家であった。
班の方に声をかけていただき、その沢をほんの10メートルほど上がった其処は、とんでもない光景であった。直径1mほどの岩が無数に、木々をなぎ倒して、山奥のほうから直ぐそばまで延々と続いていたのだ。奇跡的に、佐藤さんの御宅の手前でおさまったようで、土砂の氾濫は不幸中の幸いとしか言いようのない感があった。
  1時頃から作業の再開。午前に作業していた場所は、なんと重機が入ることで撤退。昼からの作業は、ほとんどが屋内床下の土砂撤去にあてられた。これがまたきつい作業である。
まだ多くの水気を含んだ、入り組んだ場所にある土砂の撤去は、疲労度を増したボランティアの皆にとって、長続きするものではない。細かく休憩をとることにした。
その間、同じく作業していた佐藤さん御本人からの差し入れや「赤い羽根」の救護車による冷たいタオルと水分配給により、心と体を潤わせながら、3時までの作業時間を終わらせた。 確かに先の長い作業となるため、佐藤さんには申し訳なく思いつつ、作業限界の中途報告と明日以降の要望確認をすませ、惜しまれつつも、迎えのバスに乗り込み、センターへ戻ることとなった。
一通りの消毒作業を済ませ、班の解散後、センターの方に作業報告して、私も帰路についた。

なんとも充実したボランティアとなった。体力的には、天候の助けもあったが、ぎりぎりの状態。今まで参加した災害ボランティアとしては、とても満足いくものといえる。比較的遠慮がちな救済地の御宅の方も、会話することで多くの要望を聞くことが出来、作業工程の半ばで中途の引き上げとはいえ、ボランティアセンターの活動からすると繋がりに貢献できたことは喜ばしい結果といえる。地域によってボランティアの取り組み方は若干の違いがあるため比較は出来ないが、とてもまとまりの良い希望を感じ得た町であった。自治役所レベルでは、ややこしい問題は否めないところではあるが、政治家が票を取ることが仕事のような振る舞いを感じえる行為は、其処には皆無であった。

防府市豪雨災害ボランティア情報
「防府市・佐波川流域災害ボランティアセンター」
災害ボランティアセンターブログ