台風12号災害復興支援(和歌山奥熊野)

台風12号の災害支援のため、和歌山本宮へと行ってきました。
9月11日は、東北大震災から半年、アメリカ同時テロから10年を迎える意味深い日。
当初の予定では、東北に出向く予定でいましたが、今回の台風被害が甚大であることを知り、お手伝いできる場所を早速検討することに・・・。
多くの主要道路で交通規制があったため、限られた日程の中、那智勝浦や新宮は断念し、大阪から日帰りで向かえる田辺を選択。海岸線の紀伊田辺から同市内である熊野本宮へと向かうボランティアに応募した。

朝の六時半に田辺市民センターに約30名が集合。市の車10台に分乗。通常一時間余りで行くことのできる国道が土砂崩れで通行止めとなり、山間部を迂回するルートのため、普通乗用車でないと現地入りできないので、現状として復興復旧にかなりの妨げとなっている。田辺市街地より約二時間半かかり、熊野本宮大社近くのボランティアセンターへたどり着く。


近くを流れる熊野川は河川敷にかなりの余裕をもった100m以上もある河川なのだが、それがあふれ出したという。川沿いの観光地には住宅を含め、自衛隊や消防団、前日土曜日の支援によりかなり急ピッチに復旧作業にすすめられていた。
発災後一週間経つのだが、多くの箇所で、いまだライフライン(電気・ガス・電話)が途絶えている。連絡さえままならない状況の中、少しずつボランティアのニーズが出てきている状況であった。

センターからは、個別の班毎に指定された個人宅のニーズをこたえるものであり、私たちが向かった先は、本宮大社からさらに北に向かった奈良県十津川との県境の川沿いで、川の氾濫と裏山からの土砂により二重の被害を受けた御宅であった。
私を含む三名は、一人は市の税務課職員、一人は隣のみなべ市出身の大学生。作業内容は、敷地内に流れ込んだ土砂の掃出しであったが、とても三名では事が進まない。 肥料が混じって粘りと匂いを含んだ小石交じりの土砂のため、見た目以上に労力を要する作業。全てをこなすには無理があると考え、一点集中で、比較的水けを含んだ粘り気のある泥を完全に除去し、きれいな床が見て取れることを目標にした。
天気予報では雨であったが、作業に支障が出るほどよく晴れた暑い夏日。こまめに休憩を取りつつ、作業を完結。周りを見渡すと満足できない光景が広がる中、センターに今後の作業として申し送ることにした。

熊野本宮では今後も多くのボランティアが必要とされるが、おそらく那智勝浦や新宮、三重県や奈良でも同様かそれ以上の状況と考えられる。
特に山間部に被害が集中しているため、通行止めや通行規制で、大型重機やボランティアバスが入っていけない箇所が多く、復旧復興に時間を要すると考えられる。


(HICO)