丹波大雨土砂災害ボランティア

丹波大雨土砂災害02兵庫県丹波に災害ボランティアとして参加。
大雨の災いにより、大規模な被害となっていることを知人より聞かされ、この度お手伝いすべく向かうことにした。丹波市災害ボランティアセンターに集合するが、すぐに市島へとバスで移動。当初、サテライトとして設置したその場所は、最も被害が集中しおり、メインのボラセンとして活動拠点が移されているそうだ。およそ10分、市島のボラセンはすでに多くの人で受け付けが待機状態。しばらくして私は11名の班に召集され、さらにバスに乗り、丹波市の北部、福知山との中間に位置する山間の集落に向かうこととなった。私たちは1班で早目に出発できたため、その後どれほどの人がどこへ出発していったかはわからないが、待機するバスの数からするとかなりの人数が各地へ作業に向かったと推測される。
道中、国道からそれた(おそらく)県道に入ってからは、被害の状況が一変。発災からすでに2週間ほど経つが、小学校には土砂が積み上げられたまま、道路はガタガタする箇所が多く、田畑であっただろう場所には土砂が覆っており、氾濫したであろう川の護岸はいまだ手つかずの場所さえある状況。広範囲で同様のケースとなっており、土砂災害の恐ろしさを改めて感じた。

丹波大雨土砂災害01バスを降りた我々は、自治の集会場で少し待機、それから徒歩で一軒の民家へと向かった。作業は、主にお宅の周りに入った土砂の取り除くというもの。その位置する場所は、すぐ前が山と川に挟まれたところで、一つ間違えば大惨事になっていたであろうお宅である。長期にわたるこの状況にお疲れが表情にうかがえる年配の女性が本日の御依頼主。早速取り掛かることにした。同じ班となった中には、遠方からの方も多く、東北は盛岡、福島、そして名古屋、伊勢と、頭が下がる思いだ。中には日帰りの方もおり、そのお気持ちに少し熱くなった。そのほか、小学生を含む三人のお子さんを連れた方にも感動させられる一日となった。
作業に入る前、この地域でもお一方亡くなられた方がおられたこともあり、小さく手を合わす。それほど熱くない気候で、快調に土砂を掻き出し、所定の場所までネコで運んだ。夏場ということもあり、こまめに休憩を取りながら、黙々と3時過ぎまで作業をこなす。お母さんに最後確認していただき、合格。資材を川で洗い流し、本日の作業を無事終えることとなった。同じ班となった誰もが、一生懸命作業されておられ、大変気持ちよい一日であった。毎度のことながら、一期一会のこの気持ちの良い出会いにも感謝である。
丹波大雨土砂災害07休憩時間に近くのワンちゃんを散歩されてる方に話を聞くと、住民の方の代わりに散歩しているそうで、この子たちにとっては久しぶりの散歩だそうだ。後回しにされがちなワンちゃんたちの処遇、ストレスが少しでも緩和できれる環境やシステムがあればよいのだが…。

丹波大雨土砂災害05丹波大雨土砂災害04丹波大雨土砂災害03丹波大雨土砂災害06お昼の休憩時間に近くの様子を徒歩で散策。
遠目ではわかりにくかったのだが、多くの箇所で山から沢づたいに土砂が流れ出る個所がいくつも見られた。どれもが恐ろしいほどの勢いを感じる状態で、再度雨が少しでも降れば、さらに大惨事になりかねない個所も多い。現時点で多くの重機が活動していたが、それでも到底追いつかないほどの様子である。
これほどの状況であることは残念なことにあまり知られていない。今後再発の恐れを感じるこの地の報道に、ぜひ関心を持っていただきたい。

ボランティアセンターでは、しばらく募集されています。早期復旧を心より願います。
社会福祉法人丹波市社会福祉協議会

(HICO)