第八回 点訳技術講習会

平成15年2月27日(木)
点訳技術講習会(後期) 第八回 レポート

 講習会のカリキュラムも、残すところ後僅かになってきた。後期に入って、パソコンを使って、その操作方法と、点字本作成に至る構成を学んでいる。先週、目次作成の基準についてまで学んだ。今日は、表題紙・奥付の書き方についてであった。
奥付に関しては、普段は、特に気にとめてその書き方を注目してきたわけではなく、ただ単なる参考として実に触れる程度であった気がするところである。確かに基準に基づいて書かれてあることが望ましいのはいうまでもないが、これだけの書籍が出回っている時勢において、実情は多様である。点字に記すときのある基準が設けられることは、触読者にとって、何よりも安心できるところであろう。書籍の確認において、表題紙にいろいろな形式でタイトルが記載されているとしたら、指先からの情報が主である以上、いたずらに過ぎないものにも感じ取られそうである。規格の統一は、比較の唯一に至るものと考えたいところ。講習のお話を聞くに、全国的にいうと、その規格自体も完全なる統一がはかられたものではないそうである。既に数え切れないほどの書籍が点字化されている中、すべてが同じ形式において、点字かされているともいいがたく、日本ライトハウス(盲人情報文化センター)としての書き方を統一することが、触読者が比較検討しやすくする手伝いを考えるに、必要なことである。

 基本的な書き方について、簡単に書き出すと、概略以下のとおりである。
・表題紙
必要な行数から上下の行あけを割り出し、全体が用紙のほぼ中央に来るようにする。 どの行も文字が中央に来るようにする。文字が奇数マスのときは行頭側のマスあけを1マス少なくする。 題名の左右はそれぞれ6マス以上あくよう、書き方を工夫する。
まず、著者名を原本どおり(作・著・訳・編)に書く。次に一行あけて、題名をはさむ形で、2と5の点を使った区切り線を12マス以上の割で記す。題名の長さが基準となり、長くするときはぐ数マスで調整して増やす。作品名(題名)は左右6マス以上あけるのであるが、長いときは適宜2段書きする。第*巻であるかの記載は、全*巻の表示がある場合はそれが下に表記されるようにする。

・奥付
本の点訳の際、それが第*巻である場合でも、すべて奥付の記載は標準とされる。 発行所・発効日は原本どおりとする。 点訳年月は、その巻を打ち終わった年月を西暦で記す。
まず、奥付と点字で打つ。すぐ下に2と5で区切り線を12マス。その後は二マスあけの小見出し符で列記する。例として、次のような順となる。原本書名・著者・発行者・発効日(改定がある場合は、記載する)。 最後に区切りをつけた後、点訳年月・点訳者を記載。

(宿題)
後期に入ってからのパソコンにて打ち込まれた点字の見直し。目次、ページ表示、奥付、表題。もちろん、点字の誤表記および分かち書き。

(つづく)