熊本地震災害ボランティア

熊本地震支援01発災から約20日ほど、少しでもとの思いから熊本の地に。
大きな揺れは少なくなったとはいえ、日に数回は震度3ほどの余震が続く。当然自己完結を念頭に、GWの後半で泊りを避けた一日のみの参加。向かった先は唯一県外募集されている熊本市災害ボランティアセンター。
夜行バスに乗り込み、熊本交通センターで下車すぐの集合場所に朝8時過ぎにたどり着く。すでに500名以上は並んでいる様子で、ボラセン学生スタッフたちの指示のもと列に加わる。暦で考えて5月5日で、若干減るのではないかと考えていたのだが、皆の想いはそれ以上ということだろう。

9時近くで列が動き出し、30分ほどかけてようやく受付、そしてコーディネートがなされた。手順での間誤付きが気にかかる。通常であれば、数多くのニーズと参加者をマッチングするには掲示と申出方式が、少し乱暴なようだけれど軽快に進むのであろう。後にわかったが、事前ニーズで当日キャンセルなど多くのトラブルがあったようなので、センターの苦悩を考えると致し方ないところ。

熊本地震支援02班分けの結果、地元男子学生と女子高生を含む5人で構成。依頼は家財の運び出しで、徒歩にて移動できる距離。熊本城を横に見ての移動となり、いたるところで石垣が崩れ落ちている県民のシンボルが物悲しく映る。
城からそれほど遠くないマンションにたどり着き、早速依頼者に内容をうかがう。山ほどの家財が玄関先にあり、運び出せるの待つ状態であった。災害時には、ただ表に運び出せる事態もあれば、自治体等の回収をひたすら待つこともよくあること。今回のケースは、まったく回収が追いつかず、定められた場所にはあふれんばかりの家財が滞っている。思いのほか治まらない余震に、住民安否をはじめとする優先順位で、どうしても復旧作業が長期化され、回収や一時保管場所も整理がついていない現状なのだろう。
現時点では、この御依頼に施しようがない。現状を説明して納得いただくことで、やむなくセンターに戻ることとなった。

熊本地震支援03昼12時前にセンターに戻り、新たなニーズをスタッフに調べてもらうことにして、とりあえず昼食をとることにした。ほどなく新たなニーズが伝えられる。昼からの短時間ではあるが、少し離れた水前寺公園近くの民家で、倒れたブロック塀の片付け作業の依頼に早速出向く。市の配慮で市電等の移動手段が(ボランティアに対して)無料で利用できる。路面電車で数駅移動して現地に到着して、内容をうかがい早速作業に。約30m程の四段積みブロック塀が倒れており、それを定められた場所に積み上げていく。しばしば休憩の時間を設け、住民の方にお話を伺うことで活力をいただきながら、おおよそ4-50往復したであろう。次第にブロックはどんどん重さを増していく。ちょうどよい時間になったころ区切りの良い状態に、住民の方に喜んでいただけたので作業を終えることにした。

熊本地震支援04センターに戻り、報告を済ませて解散。
本日も千人ほどのボランティアが来られたが、連休明けからの減少が気がかりなところ。また経過とともにニーズも徐々に変化していく。熊本市以外の各センターでも、今後は組織編成がなされて、各地の状況に応じての取り組みがみられるだろう。復旧から復興への長期プランも含め、何らかのお手伝いできることを模索したい。(HICO)