東日本大震災ボランティア 20th(南相馬市小高区)

小高ボランティア20140608 -1梅雨の最中、いつもの小高へと出かけた。限られた日程なので、天気だけはどうしようもない。
この日も前日から移動が危ぶまれるほどの大雨にみまわれた。直前の予報では、10mm以上の雨が朝から降り続くとされたが、センターの活動は想いの強さでは有名で、台風のなかでもなんらかの作業をこなしていたことを思い出し、南相馬市小高区へ出向く。

小高ボランティア20140608 -2思いのほか小雨程度の朝。
8時まわるころ、センターにはぞくぞくと人がやって来た。
8時半にいつものミーティング。この日は、センター長M氏とゲストのご挨拶として南相馬社協長が来られた。おおよそ800年の歴史ある小高の町、取り戻すことはできないかもしれないが、元通りに近づけるよう切に願う胸の内を語られた。
同時に、話題となったあのマンガにもはばかることなく、嘆いておられたのも印象的であった。

この日予定していた⚪︎⚪︎大学からの団体ボランティアがドタキャンしたこともあり、センターは少しいらついた様子もあったが、その他駆け付けた約40名のボランティアに作業が振り分けられ、私はベテランさんお二人と共に、竹のチッピング作業にあたる。
小高ボランティア20140608 -3軽トラに300キロほどあるチッピングマシンを積み込み、浪江と隣接する一軒の民家の裏庭へ。
既に山積みされた太さ10cmの竹をマシンで粉砕していく。午前は竹、午後はその他の枝にかかった。
特に気にする大雨にはあたらず、ひたすら約5時間砕き続け、きりよく時間内に全ての作業を終え、センターにてマシンと道具を丁寧に掃除して解散となった。

小高ボランティア20140608 -4これまで小高のホラセンではいろんな作業をさせていただ。普段触ることのない草刈り機やチッピングマシン、泥のくみ上げまで。出向く度にいつもあらたな作業が増えている。それだけのニーズがあり、こなしきれない現状がそこにある。

厄介な事に、これはまだ片付けの段階で、この辺りの除染に着手しているのは、ほんの少し国が手を入れた程度。戻りたい住民の気持ちに即しているとは到底思えない段階である。
それどころかごく最近、富岡町に放射線物資廃棄場を設けると、突然説明会を開いた。
確かにこの問題、どうすれば良いのかを示すだけの知識も解決策をもちあわしてない。
どこかで、いつの間にか、静かに社会的弱者が黒っぽいのに言いくるめられてしまうのだろうか…。
国民の安全を第一とする国家が、いかにこの問題を解決するのか、きっちりと見届けていかなくてはならないだろう。