伊豆大島 台風26号災害支援 参加

 この日の一部メンバーー 場所: 大島社会福祉協議会災害ボランティアセンター10月16日台風26号の災害より、被災した伊豆大島に出向くことにした。
これまでのお手伝いとは大きく違うのは離島であるということ。旅客船が一社のみ存在し、住民の多くはその足として利用する。その他の交通機関は飛行機のみ。
現地では一部ライフラインは断絶されたままの状態があるとのことで、住民や自衛隊、消防、救急班等の邪魔にならぬよう、ぎりぎりまで配慮する必要があった。宿泊施設や飲食料にも限られた状態であることで、むやみに押しかけるようなことは避けてほしいという、SNSの書き込みがあったためである。(現地ボランティアセンターで確認したが、実際には情報のタイムラグもあって錯綜していたが、問題は徐々に解消されつつあり、島民をはじめ可能な限り招き入れたい姿勢があるとのこと。ただし、事前確認は必ずしてほしいそうです。)

伊豆大島に向かうフェリー フェリー内に張り付けられた、東日本大震災での被災動物、伊豆大島で預かっているワンちゃんたちフェリー乗船待ちをする東京消防庁島に向かうフェリーの中には、東京消防庁の団体が多く乗り込んでおられ、二等以外は予約が取れないほどで、積み込まれるコンテナも心なしか多く感じられた。こうして、浜松町竹芝ふ頭から大型客船が夜10時に出港し、朝6時に伊豆大島の岡田港についた。本来なら町役場のある元町港が被災現場に近いのだが、自衛隊等の国の管轄となって、一般には使用できなくなっていた。そのため、もう一つの港である岡田港からは島内循環バスに乗り移動する。
前日に少し降った雨の影響も心配であったが、どうやら一日曇り空。
元町港より三原山を望む受付時間8時半までには、かなり早くたどり着いたため、町なかや港、スマホで島の歴史などを調べて時間を費やした。(27年前の三原山噴火では1万人を超す全島民が島から避難したという災害があったことは、ニュース映像の記憶を鮮明に覚えている。)歩いてみて回れるほど大きくはない町並みだが、とにかく坂道が多く傾斜がきつい。三原山を中心として島の大半が火山灰の堆積している状態に、今回の集中豪雨による地滑りで、多くの犠牲者が出てしまったことは、この地に立ってみて感慨深くなるところ。自然の猛威を感じざるを得ず、改めて冥福をお祈りし手を合わす。

受付待ちをする人々大島町長の御挨拶ようやく受付開始時間となり、大島社会福祉協議会災害ボランティアセンターへ行ってみると、この日なんと500名(正式発表500名、島内238、島外262)。最初にあの町長さんから御挨拶があった。(※発災当時に警視庁からの勧告を無視して避難の呼びかけがなされなかった大島町長さん)メディアに叩かれたこともあり、かなり重めのあいさつ。その後、手慣れた社協スタッフのもと、受付後にコーディネートがなされ、我々15名が一つの班として一軒の民家に出向くこととなった。ボラセンから海よりの徒歩数分、Aさん宅の泥かきが主な作業であった。
限られた時間のため、早速作業にかかる。屋内の床下、屋外周囲の泥かき、ネコで50メートルほど離れた場所に投棄。泥自体はほぼ火山灰で、乾いた箇所は容易にはかどる。ただし、どこからともなく流されてきた20-30(50)cm程の石がかなりな量ある。今回の災害で大きな被害をもたらした原因は、この土石流によるもの。やん幹部の崩落した現場より、町中に至るまでほぼまっすぐ、道路伝いにその流れとなってしまったのであろう。海岸手前のこの民家に流れてきた石の量からして、恐ろしい限りである。

Aさん宅現場一緒に作業をしていた仲間に、地元の消防団の青年がいたので、いろいろと聞かせてもらった。彼はこの日非番だそうで、休みの日に地元のボランティアとして参加したそうだ。彼によると、11月3日現在、6名の方が行方不明の状態で、ここ最近の捜索で片腕だけが見つかったそうだ。消防団としては全域を一通り捜索した後でのことだったので、今後さらに深く捜索活動をしてゆくらしい。現状として、仮に見つけられたとして、すでに腐敗は進んでいる状態だそうだ。

10時前から作業にかかり、昼12時に昼食タイム。とても有難いことに、島民の方から、かやくごはんととん汁の差し入れをいただいた。消防団の彼もそうだが、島の人はとても人情深く結束力が強い。とても興味深くなり多く話し込み、いつしか『~ずら、~ずら』が気にならなくなっていた。
三時半の熱海行きのフェリー(来た際8時間かかった道のりが帰りはなぜか)が来た時と同じ岡田港から出船するのに間に合うよう、皆が作業を終える少し前に退散させていただいた。
 この日の一部メンバーー 場所: 大島社会福祉協議会災害ボランティアセンター短い時間であったが、とても楽しい班に恵まれ、たくさんのお話もすることができ、肉体的にはかなりハードではあったが、自分ごと有意義なお手伝いとなった。

大島社会福祉協議会災害ボランティアセンター(FACEBOOK)

※掲載中の写真ではっきり顔出しがあるものは許可を取っております。

大島台風26号による土砂流出(3D)