福知山大雨災害ボランティア 参加

NHK放送より福知山に出向いた。(2014年8月19日)
丹波、福知山、綾部とこの辺り一帯が集中的豪雨が襲い、特にニュースでも繰り返し報道がなされた福知山は、市街地が水没の状態。ボランティアセンターが開設され、緊急公募されたのを機に早速連絡を取って向かうことにした。
大阪から車で一時間半から二時間ほどで福知山市街地へ。すでに多くの濡れた家財が道路に出されているのを観つつ、集合場所である三段池公園についた。

福知山20140819-01後の確認ではこの日300名を超えるボランティアが駆け付けたとのこと。
早めに来ていたこともあり、コーディネートも早めになされ、約20名が一台のバスで市街地の堀口という地区に向かう。役所や福知山城から数百メートルとほど近いこのエリアでも、車両が完全に水没状態に及んだところ。
バスを降りて、地区の担当者がさらに作業先を振り分けてゆく。私はもうひと方とともに、少し広めの道路に面したKさん宅へと向かった。作業は各出向き先によってさまざまで、住民の方の依頼を順次こなしてゆく。
福知山20140819-02御挨拶もそこそこに、早速、濡れた畳や家財を通り側まで運び出す。家の内部は御家族が整理されておられ、我々が次に屋外の壁、窓、扉を清掃してゆく。壁に残された水位の痕跡は背丈をはるか超え、2メートル以上に至っていた。実際、御主人は当時、高い位置にある窓から外へ救難ボートへと救助されたそうだ。

休憩の時間、御主人にお話を伺わせていただいた。つい最近、800万ほどかけてリフォームしたところでこの災害。支援金などはるか及ばぬ損害状況に落胆を垣間見る。さらにお話を聞くにつれて、メディアでも話題となった排水ポンプの故障は、放送されていたニュアンスとは若干違うことに嘆いておられた。

福知山20140819-04この度の急な水害と落雷によってポンプが損傷して、と報じられていたが、住民の意見は少し違い、以前から問題視されていたそうだ。市の管理の在り方に問題があったとする住民は多く、今後の市政いかんでは、訴訟問題にもなりかねないと聞かされた。住民からの度重なるポンプへの問題提示に、市は十分承知しており、その施しを怠っていて、この度の惨事に至ったという。かなり根の深い問題になりそうだ。

比較的早めにごみの収集がなされたおかげで、かなりのペースで街自体は復旧は進まる。地域ごとに多少の格差は出るかもしれないが迅速な対応が見られることは心強い。補償の問題と今後の対応については、残された課題は大きいものとなりそうだ。

この日の気温35度を上回るなか、午前午後ともにKさん宅を時間いっぱいまで掃除しつくした。少し心残りはあるが、残作業の内容を伝え、元の集合場所まで引き上げ、3時半過ぎに解散。
今回、近くを流れる大きな河川、由良川が氾濫したというわけではなく、住民の方からの意見では街のインフラに最大の問題があったように感じられた。市の立場や意見もあるので何とも言えないが、忘れたころにやってくる災害時にも、安心して暮らしてゆける状況を維持することがいかに大切なことか思い知らされたかもせれない。
何れにせよ、被害規模からしてボランティアのニーズはしばらく必要とされそうだ。福知山市社会福祉協議会
(HICO)